「私のクルマ」の物語とは

納車祝いに素敵な本を頂いた。

こういう本はやっぱり紙で読みたい。なぜなら、頁をめくるという動作自体がワクワク感を連れて来てくれるから。スワイプじゃダメなんだ。

しかも「復刻印刷版」!紙質もさわり心地抜群

これまではあまり縁のなかったクルマ雑誌(ルーテシアというマイノリティな車種を特集している雑誌自体が少なかったし)だったが、Z関連はけっこう出ているのでkindle版で読んだりしている。ただ、このようにロードスター専門誌というのは嬉しい。しかし、どの雑誌もクルマwith美女(じゃない時もあるが)のセットは定番なのだな。ピンヒールを履いた美しいおみ足をドアから片方だけ出す、というポーズも様式美なのか。まあ、クルマ雑誌は男性が読むもの、という前提で編集されているのだろう。未だに「モテるクルマ」みたいな特集があったりするから驚きだ。

頂いたこの本は美しくカッコイイ写真。シロウトでもわかりやすい図解や走行インプレッション。ボクスターやZ4との比較なども楽しい。ソフトトップの開閉機構とか「へぇ、すごいなあ」と感心してしまう。私は芸術という正解のない分野の勉強をしているせいか、このように計算され尽くした美というものに憧れるのだ。
そして何より「誕生秘話」のような、作り手たちのストーリー。「何かを創り出す人たち」をとても尊敬しているので、このような物語は心を動かされるし、自分の愛車がどのように世に出て来たか知ることは大切だ。毎晩、寝る前に幸せな気持ちで頁をめくっている。

一方で、どのように衰退していったかも興味深い。

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時々信号待ちで止まる交差点の角の家に、私のZと同期の青いZロードスターが鎮座しているが、自分以外に実際に知っているのはこの子だけだ。しかも、その隣にはZ33のクーペも鎮座している。Z愛好家に違いない。オーナーはどんな方なのだろう。ロードスターのほうは見た感じノーマルだ。ネットでZロードスターを検索するとわりと極端で、ほぼノーマルまたは地味にカスタマイズしている車両か、下品極まりないカスタマイズの車両がある。
そう言えばZのクーペも、例えば86/BRZと比較するとあまり見かけない。それ以前に日本の公道はミニバンと軽自動車とSUVとプリウスで成り立っていると言ってもいいだろう。

そういや、こないだ中年女性が車高の低い赤と黒のカローラレビンを運転していたのを見かけた。あれが本物の86なんでしょ?カッコ良かった。以前、よくすれ違っていたシルビアの60代とおぼしきおばさまにせよ、私からすれば「お買い物モード」のミニバン/SUV族の奥様方より100倍カッコいいのは言うまでもない。

さて、そんな「クールなおばさま」方の仲間入りをぜひ果たしたい私としては、堂々と「私のZ」と呼べるようになるためにもっともっとZと仲良くならないと、だ。その一環として、これまで試したことのなかったMTモードを試してみた。DレンジでAT走行だとオドオドしがちな私も、MTモードなら気が休まるんじゃないかと期待して。

しかしその結果は見事に外れてしまった。
MTモードにシフトレバーを入れる。メーターに「1」の表示が出る。信号が青に変わり、ソロソロと発進する。アクセルを踏み込みレバーをインパネ側に軽く押す。「2」となり2速に入った模様。その後も3速、4速とシフトアップしていき、5速に入れようとしたらピピっと電子音が鳴って5速には入れさせてもらえなかった。ここは4速で走れということか。私に自由はないのね。と思いながら、しばらくそのまま走る。速度が落ちてきたのでシフトダウンしていく。どうも気持ち悪い。何が気持ち悪いのだろうと考えてみると、やっぱりペダルがないことではないか。

私のルーテシアはMTだったので、常に左手、両足を駆使してルーテシアを走らせていた。その一連の操作で自分のタイミングが出来上がっていたので、何かひとつ欠けるだけでそれは「別物」になる。

そして、市街地走行でMTモードを駆使する理由も見つからなかった。これは峠とかサーキットで少しでも速く走りたい人が使う装置なのだろう。私としてはMT操作に近いことを期待して、シフト操作もパドルではなくレバーでやってはみたものの、なんかストレス~。MTモードを駆使するくらいならはじめから普通にMT乗ったほうが正解、と思った。

MTモードだとメーター内に現在何速で走っているか数字が表示される。これを意識していると、Dレンジで走行していても「今4速くらいかな~」と感覚的に掴めてくる。メリットはそれくらいか。しかし、MTモードとは言え、自由にシフトチェンジをさせてくれないあたり、良く考えられているなぁと感心した。ちなみにルーテシアの時は、メーター内に「シフトアップしたほうがいよ」「シフトダウンしたほうがいいよ」という余計なお世話的なグラフィックが表示されていたが、無視しても何の問題もなかった。

今週末はお友達2人にお披露目、試乗してもらうことになっている。その後、USBジャック修理でディーラーに1泊入院予定。購入時の走行距離は約32,000kmだったので中身はまだまだ大丈夫そうだけど、ちょっとした電装品なんかはそれなりなのだろう。致し方ない。

そして最近、『湾岸ミッドナイト』を読んだほうがいいのかどうか考えている。映画はずっと前に見たことがある気がするのだが(GTRに乗る女の子が出てくる話だったと記憶している)。