LOVE YOUR BODY#1

3月最終週のこと。

病院嫌いの私が平日5日間のうち4日間も病院へ通った。こんなことは人生で初めてだ。何せこれまで病院とはあまり縁がなかったので疲れ果ててしまった。あまり自分の体のことには触れたくないのだが、私が書くことで誰かの役に立つかもしれないから、書き記しておく。

およそ2週間前から、左脇腹から腰にかけての痛みを抱えつつも日常生活を何とか送っていたが、月曜日の夜に激痛に襲われ、「これは筋肉痛やいつもの腰痛ではない」と直感した。

痛み始めたのがたまたまジムに行った翌日だったため、筋肉痛またはいつもの腰の張りだとずっと思っていたが、この痛みは明らかに違う(気づくのが遅い!)。なぜなら筋肉痛はこんな長引かないし、脈打つようにズキズキ来ない。痛い時はどんな姿勢でも痛い。しかし発熱もなければ血尿や嘔吐などもない。痛みのポイントを探り、左後方の腰と左前方のお腹の一点を強く押すと痛みは確かにそこにある。翌朝を待って受診しようと思っていたが、眠れないほどの痛みなので予定変更、タクシーで救急外来へ入った。

この痛みの特徴は、
・食後しばらくすると痛み出す。つまり胃に何か入ると左脇腹と左腰が痛む。
・夕方から夜がピークで、会社からの帰路の運転時に痛み出すことが多い。クラッチペダル操作のたびに痛むので信号待ちでも1速に入れたまま。
・痛み止めを飲むと痛み自体は和らぐが、ジンジンした違和感、不快感はずっと消えない。
・お風呂で温まると痛みが増す。
・基本的に楽な姿勢はないが、座っているより立っているほうが楽。
・鳩尾や右側は一切痛くない。など。

救急内科にて問診、触診、人生初CT。総合病院の夜間救急は若い研修医が多い。この時は造影剤無しだったので楽ちんだったが、あのマシンの作動音は苦手だ。ずっと目を閉じて、作品の構想を考えていた。

救急医の所見は「左の腎臓に腫れが見て取れる。腫瘍っぽいものもあるように見える。明日泌尿器科の受診を」ということだった。げ、腎臓かよ・・・ん?腫瘍?まあ最悪腎臓は2つあるしな、1つなくなっても元気に生きてる友人もいるし、という気持ちで痛み止めだけもらって一旦帰宅。やはり痛みは腎臓から来ているのか、と思うと余計に痛くなる。プラシーボ効果?

翌日火曜日は同じ病院の泌尿器科へ。
待合スペースは年配のおじ(い)さんばかりで気が滅入る。とは言え、私の父はここの泌尿器科で世話になりながら亡くなった。前立腺癌が発見された時、すでに全身に転移しており、余命半年だった。そう、桜が見られるか見られないか、という主治医の話で、桜が散ったあとに父も亡くなったのだった。そんなことを思い出しながら順番を待つ。昨夜の救急でのデータは泌尿器科でも確認出来るので、こういう時は総合病院の便利さに感謝。1時間ほど待って受診。医者の所見は「確かに左の腎臓に何か異変が起きているみたい。尿管がちょっと流れづらくなっているかもしれない。しかしながら尿検査もきれいだし、結石も見当たらない。造影剤を入れてCTを撮影し、専門の先生に読んでもらってから金曜日に判断しましょう」とのこと。

水曜日に放射線科で造影剤CT。当然、人生初だ。これまでバリウムしか飲んだことない。
採血や注射はわりと平気なほうなので、コンパクト点滴みたいなものを入れられてしばらく淡々と待つ。造影剤経験者が口を揃えて言う「体が熱くなる」という体験をついに私もするのか、と不安半分、わくわく半分。CT室に入り、マシンに寝転んでしばらくすると看護師がやってきて「これから造影剤を入れていきますね。熱くなるのは普通の反応なので大丈夫です」と言われる。針が入った腕の部分がまず熱くなり、その熱さが瞬く間に足の先にまで広がっていくのがわかる。確かにこれは気持ち悪い。しかしその熱さはすぐに消えた。体の状態に変化はないので、造影剤アレルギーではないようだ。撮影時間は3分くらいだったか。あっけなく終了した。一体、私の体内の何を写し出してくれるのだろう。

木曜は仕事へ。会社の人にも今の状態を一応話しておく。脇腹と腰が痛い以外は至って元気なのだが、食欲もない。幸い、仕事量は少ない時期なので早めに上がらせてもらう。

金曜日は造影剤CT画像からの診断を泌尿器科で聞く。この日は予約があったので比較的スムーズに順番が回ってきた。医者曰く、「右の正常な腎臓と比べると左の腎臓は確かに腫れていて、尿が渋滞しているように見える。結石や腫瘍などは今のところ見られないが、子宮に何か出来ているのでこの後すぐに婦人科へ回ってください。こちらからお手紙を送っておくので」とのこと。素人目に見ても左右の腎臓の違いはわかる。左のほうが少し大きい。ん?婦人科?

つまり、子宮内に出来た何かが尿管と膀胱を圧迫し、その結果渋滞を起こして腎臓が腫れて痛みが出ている、という判断らしい。

子宮。犯人はあんただったのか?そういや昨年の健康診断はコロナのためやっていなかった。思い起こせばトイレが近かったり、下腹部の張りがいつもより強かったり、少ししか食べてないのに苦しいと言ったことがこれまであったが、すべて「運動不足で太ったせいじゃない?」「加齢のせいじゃない?」と思っていたのだ。それに加えて私は10年前からIUDを入れているので毎月の出血はごくごくわずかだ。これまで出血多量だったりしたことは一度もない。

ということで、受付時間ギリギリに婦人科へ。角をひとつ曲がっただけで婦人科だ。総合病院ホント楽ちん。

婦人科ではエコー、内診、触診、細胞検査と一通りメニューをこなし、泌尿器科で撮った造影CT画像を見ながらの医者の判断を聞く。何か出来ているのは確実で、器具を入れただけで出血したそうだ。どうやらこれが痛みの元締めらしい。実際に痛いのは腎臓だが、このせいで他の臓器に圧がかかって腰まで痛くなっているのだ、と考えると納得した。納得したせいで気は楽になったが、この「出来物」がただの筋腫なのか悪性なのかは、2週間後の検査結果とMRIで判断されるとのこと。

MRI。。。ついに来たか。閉所恐怖症だけど目を閉じていれば大丈夫だと予想する。

仮にただの筋腫であっても、尿管を渋滞させて腎臓をいじめている以上、何らかの治療が必要になるだろう。ただし子宮筋腫はありきたりであって、いきなり「すわ腎臓に腫瘍が!?」とか言われた身としては安心したのも事実。しかし、悪い可能性も忘れてはならない。ガン保険入っておいて良かった・・・

病院というものに慣れていないので、諸悪の根元である異常が発見されるまでにこんなにも検査や診察を色々受けなければならないものなのだ、ということがわかった。もともと「ジムでひねり過ぎて筋肉痛もしくは軽い腰痛」だと思い込んでいたこと自体がお気楽過ぎるのだが、結局「痛み」とは本人にしかわからなくて、その「痛み」が例えばどれくらいなのかは比較しようがないため、よくわからない。今回も「内臓系だったらもっと痛いはず、熱も出るはず」という思い込みによって、2週間もロスした。

月曜日の夜に激痛に襲われた時も「これは救急車を呼んでもいい痛みなのか?」というのは自分でもわからないし、とりあえず歩くことは出来るのだから救急車はやり過ぎだろう、という結論になった。トリアージで「痛みのレベル」を聞かれても、「一番痛い痛みのレベル」というものがわからないので、「多分6か7くらいですかねー」くらいにしか答えられない。しかも腰も痛ければ脇腹も痛い。どっちも痛いのだ!!我ながらよく我慢したと思う。結果が出て治療が始まるまでは痛み止めで凌ぐしかないのだが、原因らしきものがわかったことは良かった。あとは運に任せるしかない。

腰とかお腹の痛みは色々な可能性があり過ぎて、考えれば考えるほど怖くなったり不安になったり、あるいは逆に気にも留めなかったりする。私の場合は「どうせこれも加齢のせいでしょ、太ったせいでしょ」とか思ったりしてしまうのだ。しかしそんな時はとりあえず「病院のどこかの診療科」を受診すべきなのだと学んだ。何かを見つけてくれるだろうし、何も見つからなければそれはそれで安心出来るから。私は何か見つかってしまったが、「この痛みとおさらば出来るなら何でもござれい」と覚悟が出来るまでに本当に時間がかかった。妙なところが我慢強いのだ。

また検査結果が出たら書く。

ちなみに私は「痛み」以外は至って元気です。ご心配なきよう。今日もスクーリングに行ってきたし、昨日は焼き肉も食べた。もちろん薬は飲んだけれど。

この年代になれば、誰もがひとつやふたつくらいは常に不調を抱えていると思う。不調とはうまく付き合っていることが出来るけれど、QOLを下げるほどの痛みはやはり病なのだと思った。今年は卒業制作年だし、すでに今月から週末は忙しくなってくる。でも、やはりこの痛みからは解放されたい。私の子宮と左の腎臓よ、もう少し頑張っておくれ。

2 Replies to “LOVE YOUR BODY#1”

  1. ありがとうございます。しばらくは痛みを誤魔化しつつ生活するしかないですね。
    転んで傷めるのも痛そう!あまりに痛い場合は我慢しないでください・・・病院嫌いだと我慢しちゃいますよね、わかります。

  2. わあ!大変痛そうですね。お大事にされてください。

    私も病院が嫌いで、先日自転車で転んで以来脇腹が痛いですが、我慢してます。笑

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