とうとう一部金属に

軸足である左足に、人工物が入った。人工股関節置換術、と言う。自分の体に常用として異物を入れるのってピアスくらいしか経験ないけど、最近は歯のインプラントだって異物だし、スポーツやってた人は膝にボルト入ってたりするし、意外と金属を内蔵している人は身近にもいる。

とは言え、手術前はさすがに緊張した。私は点滴がうまく入らないタイプなので、今回も看護師さんが2人交代でやっと入れてくれた。手術台に上がってから背中から痛み止めを流す管を入れるのだが、それがちょっと気持ち悪かったけど、その後まもなく麻酔も注入されたようで、そこからの記憶がない。10時半くらいからのスタートだったように記憶している。部屋に戻って時計をぼんやり見たら12時過ぎくらいだったような。。。

目が覚めると恐ろしく体が冷えており、震えが止まらない。ふと点滴剤を見上げると、先月貯血した私の血が私の体内に戻されているぞ!!オイル添加剤みたいなのは入っていないのか?
足などの痛みは抑制されているようで何も感じなかったが、とにかく寒いのと猛烈な眠気で、うつらうつら。その後、爆睡。

思えばこの1年以上、ひと晩通してぐっすり眠れたことはなかった。痛みで寝返りを打つたびに目が覚め、トイレに行くのに階段を降りるのも辛かったし。私はこんなにも寝たかったのか!!と夜中の1時に目が覚めて実感したのだった。

今日から歩行器を使用してトイレまで歩く、という訓練が始まった。痛み止めは外されたので、少々ズキズキ痛む。まあ、皮膚と筋肉を切ってるんだし仕方ない。これからリハビリで筋肉に刺激が入るとさらに痛むらしいが、これはポジティブな痛み。これまでの「悪化」の痛みではないのだから、耐えられる気がする。何よりこうして文字を打てるくらいには元気なのだから。4年前のがん治療の時はそんな余裕すらなかった。生きているだけでどんどん充電がなくなっていくような感じだったけれど、今はそうじゃない。

健康体で死まで持ちこたえるのがベストだけれど、何が辛いって、やはり好きなことが出来なくなることだと思う。痛みのストレスに加えて、好きにピアノを弾いたり絵を描いたりクルマを運転してどこか出かけたり、旅したりライブに行ったり美術館巡りしたりが、出来ない。何のために私は生きているのか? おまけに会社を見限った今、仕事に打ち込める情熱などとっくにマイナスだし。

さて、持ち込んだ本はすでに読み終え(『UKIYOE 17』、『大河ドラマべらぼうファンガイド前編』、『日経WOMAN』など。手軽に読めるものが〇)時々家族が差し入れてくれたKISSチョコをつまみながら、NETFLIXなどの動画視聴にシフト。さっそく是枝監督がリメイクした『阿修羅のごとく』を観る。これ、映画版も大好きだったのでとても楽しみにしていた。今現在、2人部屋を1人使用なので快適この上ない。

それから、仕事を辞めるタイミングについて考えていた、もう3月末でやめよっかなあ、とか、いや右足の手術が終わってからでもいいんじゃないか、とか。どっちみち右の足も動くようにならなければ、100%治ったとは言えないし。でも通勤がつらくなったら休んだほうがいいしなあ、と色々な思考がグルグルしている。こういう時は流れに身を任せたほうがいいとはわかっているのだが、時間があるとどうしても考えてしまう。

病院食は味気なく、友達が送ってくれたふりかけセットのおかげで最低限は食べられている。整形外科なんだからもちっとマシなものを出して欲しい。産科とまでは言わないけど。

とりあえず無事に左の手術は終わったことをお知らせします。今日のリハビリは合格点もらえました。また明日も頑張ります。

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