BLOG 右往左往

今年度一発目の学びはコラージュ入門。
痛み止めを服用しながらの2日間。辛い。辛いが何かに夢中になっている時に痛みは忘れられる。

テーマは「自画像」。

コラージュのように「何を使ってもいい、どんな表現でもいい」という、いきなり枠を取っ払われてしまうと、あれだけ「枠から出るにはどうしたいいか」と考えていた私は、さらに考え込んでしまう。しかし先生は仰る。考えてしまうと手が止まるから、とにかく考える前に手を動かしましょう、と。

新聞紙や雑誌をビリビリやりながら、無計画でペタペタ貼って行く。それでも一応「自画像」というテーマがあるので、自分の顔だけは意識しておく。そんなんで1日目には憧れのベーコンとコラボを果たした笑。

2日目は人生初のインスタレーションに挑戦。
たまたま一番後ろの席だったので、真後ろの窓とその向こうの風景を取り込みつつ、自画像を制作することにする。1日目はチマチマと細かくやり過ぎたので、2日目の目標はとにかく大きくすること、四角の枠を出ること、の2点とした。あとはまた無計画に進めていく。時おり、「どうしようかな」と思うと先生が的確な助言を下さる。

いざ枠が取り払われると右往左往してしまう自分にイライラした。コラージュは思考が煮詰まった時に手を動かす方法としては良いかもしれない。偶然の中から何かが生まれるのは面白いし、発見もあるかもしれない。ベーコンのように、写真に線を引いたり色を塗ったりしただけでも世界が変わって見える。そういう意味では大変意義のあるクラスだった。

昨年はレポート執筆にかなり時間を割いたので、ほとんど絵の描き方を忘れていた。卒業制作の年度になったのでこれはいかん、と月に2回、半年間、都内のアートスクールにも通うことにした。学校の課題作品にアートスクールでの制作が加わり、正直自分で自分の首を絞めている。しかもこんな体調絶不調な時期に。

自宅ではひたすら課題の下絵を描いている。最初のモティーフはブッダ。仏様と言うよりはあえてブッダ。カタカナ表記がしっくり来るイメージを描きたいと努力しているが・・・

あと1年で社会人大学生活も終わるのかと思うと少し寂しい気持ちにもなる。これまで美術は「見る側」だった私が、「表現する側」になったことで、あらゆる世界が開けた。インプットだけでなくアウトプットする機会を得たことで、何を見ても勉強になったし、現役の作家でもある先生方だって普段の生活の中では知り得ない方々だ。色々な刺激や学びをもらえている。

とは言え、まだ卒業が決まったわけではないし、体のほうも手術などが入る可能性もある。今、目の前にある「やるべきこと」を淡々とやっていくしかないのだ。