うつむき加減で永遠に

ロックを嫌いな人はあまりいないような気がします。
誰にでも思い出のロックがあって。ロックと一口に言っても多様なカテゴリがありますよね。多くの場合は世代によって基本のロックは振り分けられると思いますが、皆さんはどんなロックがお好きでしょうか。車内のプレイリストに必ず載せている曲があるでしょう。

私は音楽に関しては雑食なので色々聴くんですけど、思い入れが一番あるロックミュージックと言うと90年代シューゲイザーを置いて他にありません。ロックというか、オルタナティヴになるのかもしれませんが。

シューゲイズ。Shoe gaze。
直訳すると「靴を見つめる」ですが、要するに下を向いてギターをかき鳴らす彼らのスタイルから来ているそうです。

好きなのはMy Bloody ValentineとRIDE。
轟音なのに浮遊感のあるギターサウンド、儚げなヴォーカルが特徴です。この2組は10代の頃から今でも愛聴しています。

 

My Bloody Valentine

 

RIDE

 

気分があまり晴れない夕方のドライブや、夜間の高速道路走行のお供になることが多い彼らの歌ですが、今聴いてもカッコいいなぁと思います。私はロックと言えばイギリスのミュージシャンが圧倒的に好みなのですが、最初に洋楽にハマったきっかけはU2でしたから(彼らはアイルランド出身)、自然と英国圏のロックに傾倒していきました。

そんな中でも、シューゲイザーと呼ばれる彼らの音楽を初めて聴いた時の衝撃。音楽なのに映像が見える。ギターが大音量なのに切ない。そして、陰鬱。ハマりました。RIDEは2年前くらいに再結成ツアーで日本に来てチケットも持っていたのですが、仕事の都合で行かれずに涙に暮れた記憶が。青々しかったオックスフォード出身の4人組もおっさんになっていましたが、聴いてる私たちだって年を重ねたのだから当たり前です。一緒にあの頃にトリップ出来ると期待していただけに残念でした。

他にTHE STONE ROSESやINSPIRAL CARPETSなんかも聴いてました。彼らは私からすればシューゲイザーではないような気もしますが、イギリスの若者の鬱憤が手に取るようにわかる音をしていて、昔のパンクロックとは違い、とても洗練されていましたね。バブル後に大人になった私たちの世代と共通した何かを感じたものです。

ちなみに私が踊り場に行く頃はもうすでに「ディスコ」じゃなくて「クラブ」と言ってました。ギンギラギンな場所ではなく洞穴みたいな薄暗い場所で踊るのが主流。しかも踊ると言うよりただ体をかったるそうに揺らしているのがカッコいい、みたいな時代でしたね。

これまで聴き続けてきたってことは、この先もずっと聴き続けて行くんだと思います。おばあちゃんになっても、うつむき加減でね。