クルマで巡らない富士スピードウェイP2

懐かしのFSW。

最後に来たのはもういつだったか覚えていない。私なりの思い出もたくさんある、大好きな場所だ。

今回はFSWのP2パーキングにやって来た。クルマで巡らないとは言っても、電車で来たわけではなくクルマには乗ってきた。ただ私は運転していない。珍しく、おとなしく助手席におさまって来た。このクルマのね。

大きい・・・

私とお付き合いが長い方は「BMWと言えばAさんの大嫌いな自動車メーカーのはず。それがなぜ?」と疑問に思ったことだろう。お話するとかなり長いストーリー(25年分くらいある)になるのでここでは割愛する。ぶっちゃけ「元彼のクルマ」である。

BMWに乗ってBMWのイベントに来てしまったルノー乗りのわたくし。

当然、完全アウェイを感じる。

ごめんなさい。どうしてもBMWの造形は好きになれないのです。でもいい音してるのは認めます。

今日はここでBMWな方々のドライビング講習があるそうで。

BMWな方々がぐるぐるしている間、見ているほうは恐ろしく暇なので、ウォーキングも兼ねて本コース方面へ散歩しに。けっこうなエクササイズになる。Moty’sトンネルを徒歩でくぐる日が来ようとは。ここって普通あまり歩かないところだよね、と思い息が切れながらも、本コースから聞こえてくる乾いた音に胸躍り、足が自然と早くなる。我ながら病み上がりとは思えない笑。

人はいないし音響最高だしとにかく「イヤッホー!!!」な場所だ。日頃のストレスもぶっ飛ぶ。少し肌寒い風がとても心地よい。3本ほど午前のレースを鑑賞して、同乗走行があることを思い出し、P2にとぼとぼ歩いて戻る。スタンドを出て脇の駐車場には、

おや?見慣れたエンブレムの見慣れないクルマが・・・

アウェイの地、P2に戻ると何やらレーシィな車両がでーんと。

コレに乗れる!?と思いきや、コレに乗れるのは3人だけで抽選だそうで。ケチ。採算合わないなら乗車料取って希望者全員載せたらいいのに。

私が同乗したのは真っ黒な威圧感半端ない悪魔な感じのM3。オラオラしているアルヴェルも逃げるレベルだと思う。乗り込むやすぐにドライバーのお兄さんに「容赦なくお願いします」と頼む。高速お尻ふりふり走行だ。途中「気持ちいい〜!!」と絶叫してしまった。まさに悪魔的パワー、悪魔的速さ。こんなもん自家用車として所有すること自体間違いだろ、と思う。一体どこでこのポテンシャルを発揮させろというのか。でも一瞬「これ欲しい」と思ってしまう自分が情けない。

ぐるりと会場を見回すと、ピレリさんのブースがあった。私の次期愛車のタイヤを検討中なので、ちょっとお話だけでも聞こうと思い、訪問。可愛らしいタイヤのキーホルダー、ステッカー、カタログを頂いた。

こういうクルマイベントに参加したことのある方ならわかると思うが、この手のイベントのスケジュールはあって無いようなものなので、当日の流れがまったく不明な上、確実に時間がズレていく。結局、「何もしない待ち時間」が発生し、その時間を過ごすためのアイテム持参は必須なのだ。今回は本コースまでのウォーキングとレース鑑賞が出来たので充実していたけれど、会場のテントの下のパイプ椅子で待たされる参加者の連れ対象に、何か面白いことを企画して欲しかったとも思う。まあ私は本来自分が走りたいタイプの人間なんだけども。

ところで、

最新式?あまりワクワクしないのはなぜだろう。

もうアナログなメーターなんか無い時代いなったんだなー、としみじみ思った。正面のパネルに、ドライバーに必要な情報はすべて出現する。まあ、必要と思われない聴いてる音楽のジャケットやデータまで出るけど。周囲の車両の状況とか、車間距離とか、あらゆるインフォメーションがここに出る。すごーい!便利〜!と思いきや、私には情報過多としか思えなかった。あまりにも自分の目と頭で処理しなければならない情報が多すぎるのだ。受け側である人間のキャパを超えてそうな気すらした。まるで東京駅構内。こんな多くの情報がなくたって、私たちはこれまでクルマを運転してきたじゃないか。

人間よりクルマのほうがお利口になった。だからと言って、そのこととクルマを操ることのワクワク感はまた別のことだと思った。少なくとも私はこのクルマを運転したいとは思えなくて、助手席でぼーっとしてるのが正解。

と同時に、これから10年落ちの中古車に乗ろうとしている自分は、まさしく時代を逆行しているのだと痛感した。でも美しいものや胸躍る感じは不変のものでしょう?

愛車ルーテシアともあと少しでお別れだ。無駄に大きい燃料計や、冷/温の両極端しかないマニュアルエアコンや、ダイヤルで気が遠くなるほどキコキコ動かす背もたれ・・・そんな部分が余計に愛しい。

「クルマで巡らない富士スピードウェイP2」に2件のコメントがあります
  1. 付き添いでサーキットに行かれるなんて珍しいですね。しかもBMW。基準モデルであろう3シリーズの大人しいグレード、しかもツアラータイプでも走りに特化させたいメーカーなんだろうなぁというのは素人目ながら感じるものがありました(過去の試乗の経験から)。AUDIもなんですけど、優等生な形がかっこよくはあるけど自分が所有する車ではないな、と思います。私にとってはアラウンドビューモニターやナビに映る駐車の映像ですら情報過多で、ミラーだけのほうがシンプルで集中できて良いように思います。それにしても10年落ちの車、なんなんでしょうねぇ

    1. ひろさん、こんにちは
      ぶっちゃけつまんないイベントではありました。本コースで観たレースのほうがずっと面白くて。
      BMW確かにラグジュアリーで走りも面白いようですが、私も「自分が選ぶクルマ」では絶対にないです。
      高いクルマから、いよいよ家電っぽくなってきたなあ、と思います。
      ゼンなんか本当にアナログ的なクルマで希少価値があったんじゃないかと今では思ってます・・・

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