パリよ、待ってなさい

今年度最後の単位取得試験を受験し、無事に終えた。合格しているかどうかはまだわからないが、とりあえず時間内に提出したのであとはどうにでもなれ。これでようやく旅のことを少し考えられるようになった。

学校関係では来週末に切絵の講座があり、その週の木曜日からいよいよパリ再訪だ。

ローティーンの頃からフランスの翻訳小説を読み漁り、フランス映画を観ては「こういう大人になる!!」と誓い、「パリジェンヌ」という単語にめっぽう弱かった私。私の嗜好や思考の7割はその時に形成されたと思っている。それなのに15歳の春、初めて海外へ飛び立った先は北京であった。もしこれまでの人生で特別な街を選べと言われたら、パリと北京であることは間違いない。

以来、米国留学を含め欧州やアジアを旅してきて、パリは8年前までお預けだった。なぜならば、パリに関しては思い入れが強過ぎて、いずれ色々な条件が揃ったら行こうと考えて大切にとっておいたのだ。ベルリンやフィレンツェ、チューリヒへ出向く時もパリ乗り換えにしたに関わらず、パリ市内へはそれまで一度も足を踏み入れなかった。あえて、だ。

8年前、1週間の滞在で、朝から晩まで毎日歩き回った。そのおかげでお気に入りの場所をいくつか見つけることが出来たし、方向感覚もだいぶわかってきた。当時、パリに到着した翌日の朝のことは忘れない。朝イチでオルセー美術館へ向かうため、初めてメトロに乗り、ソルフェリーノという駅で下車し、地上に上がった時のこと。柔らかな日差しと揺れる木々の緑、その向こうに並ぶ瀟洒な古い建物を見て、「ついにパリへ来たんだ!!」と鼻血が出そうになった。

胸躍らせてまだ見ぬパリの風景に憧れていた10代から残酷にも時がたち、私はマダムと呼ばれる年齢になり、パリはテロの標的になり続け、私は本格的に美術を学び始め、フランス車に乗るようになった。

今回は女友達2名と。とは言っても現地では各自で自由行動というお約束で、往復の飛行機とホテルが一緒という気楽な旅だ。私は1日ブリュッセルに出る以外は、パリ市内にとどまる予定。とは言え、具体的なことは何ひとつ計画していない。ちなみにベルギーは初だ。ワッフルとチョコレートしかイメージがない。

パリ市内では、前回見つけたお気に入りポイントを再訪したい。特に私が世界一好きな教会であるサンテティエンヌ・デュ・モンド教会、私が世界一好きな美術館であるモロー美術館、私が世界で一番好きな広場であるヴォージュ広場はマストである。そのほか、前回、回り切れなかったエリアや小さな美術館にも足を運びたい。しかし今回は画学生としての立場もあるので、ルーヴルクラスになるとやはり何度も見に行ってしまいそう。美術館の休館日だけ把握していれば、あとは天候や気分でどうにでも出来るように。分刻みのツアースケジュールのような旅は私には出来ない。

私が長年パリに惚れている理由は、私の人生の中で培ってきた「好きなもの」がすべてそこにある世界で唯一の街だからだ。そこに私の愛車、ルーテシアも新たに加わった。大好きなものだらけの街は歩いているだけで幸せになれる。でも住みたいかと聞かれたら答えはノーだ。たまに訪れるだけでじゅうぶん。特別でことさら愛しい相手とは、結婚より恋愛をしていたいのである。

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パリよ、待ってなさい” への4件のフィードバック

  1. DRIVER "A" のコメント:

    ならば兄弟姉妹もすぐ見つかりそうですな!

    日本未入荷のワインとかわかりませんよ(笑)モナリザのエプロンとかにしましょうか?

  2. LongSi のコメント:

    いやいや、「古い車」の印象なんてもう古いっス!!
    普通に今の車で溢れてます♪
    Clio4なんて掃いて棄てるほど(笑)

    お土産は日本未入荷のフレンチ赤ワインで♡♡

  3. DRIVER "A" のコメント:

    お菓子やワインなどは世界中から人材が集まっているんでしょうね。周りにもフランス修業したパティシエさんとかいます。

    今回はクルマを眺める楽しみもあります。ゼンの姉妹を探してみたいですが、皆さん古いクルマに乗ってる印象がありますね。

  4. HIRO@ のコメント:

    パリ再訪とは羨ましいものです。つい先日ブラタモリで観たばかりで良いなぁ~と思っていました。洋菓子店に日本人のお姉さんが働いているという驚きも。クリオはベースグレードばっかりなのかなぁ~

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