クルマのマナビ

私の周囲のクルマ好きな方々の中で、滅多に話題に上がらないメーカーと言えばAudiだ。もしこれを読んで下さっている方でAudiオーナーの方がいらしたら、ごめんなさい。個人的主観です。私にとって惹かれる車種がなく、以前一度だけ走ってる姿を見たTTロードスターも10秒で検討をやめた。ここ最近、朝に続けざまに2度遭遇した黒いAudi S3。飛ばす→信号で止まる。また飛ばす→信号で止まる。を40km/h道路で繰り返した挙句、後ろについていた私とZが嫌だったらしく、私たちを信号トラップに引っ掛け、自分は信号無視(次の信号も無視をして行ったぞ!驚)をしてかっ飛んで行った。感じ悪っ。カッコ悪っ。運転もだけど運転してたオッサンもね。ますますAudiの印象が悪くなった。クルマに罪はないのに。こないだ横断歩道に突っ込んで来たルーテシアRSもそうだけど、そのクルマのイメージを落とすような行為はやっぱり残念だと思う。まあ、コンビニやスーパーに突っ込むあのクルマや、オラオラしながら突き進む顔のでかいあのクルマなんかはもう仕方ないけども。私も日々「あのZコノヤロー」と後ろ指さされないように気を付けなければ。

さて、多くのZ乗りの皆さんと違って、皆さんご承知の通り私は「オープンカー」を探していてZに辿り着いた。だから、フェアレディZというクルマに対しての知識はほぼゼロの状態でオーナーになった。最初に言っておきます。私はZのことをまだほとんど何も知りません!!

そして、繰り返し強調していることだが、皆さんが若い頃に通ったであろう道を、私は今、通っている。ン十年遅れて。だから、ものすごく時代錯誤な質問などを投げかけたりする時もあると思うけれど、笑って許して欲しい。

不思議なことに、ルーテシアの時はルーテシア(本国ではCLIO)そのものの歴史にはさほど興味が湧かなかった。ただ、ルーテシアという日本名がパリの昔の呼び名ルテティアから来ているのは中々いいアイデアだと思ったりはしたし、初めての輸入車だったので、欧州車に対しての全体的な興味(文化的な観点)はとても深まった。おかげでフランスへの旅もクルマ観察という新しい楽しみ方が出来た。

Zが私の元へやって来て以来、様々な書籍を読んでいる(今こそ座間の日産ヘリテイジコレクションへ行きたくてたまらない!!→コロナで見学会はやっておらず)。クルマ雑誌などはkindleサブスクでだいぶ読めるので、Zが掲載されていなくても興味を惹かれた記事がある場合は読んでみたりしている。最近面白かったのはENGINE誌で、モータージャーナリストの方々がベストカー20台を選出する特集。人によって基準が色々で興味深かった。

Zが生まれた背景に迫るノンフィクションなども「へぇ~」と感心することが多く、私が生まれる前から色々な人の情熱と叡智が集まって作り上げたクルマなのだと改めて感慨深い。まあ、クルマは皆そういうストーリーが存在すると思うのだけれど、そういった「作り手の情熱」をストレートに感じるのはやっぱり国産車のほうかもしれない。私が日本人だからだろう。西洋美術史と日本美術史くらいの違いがある。

お友達から頂いたり貸してもらったりした本たちのおかげで、秋の夜長は幸せいっぱい

Zと言えば現在の話題は新型(と言っても型式はZ34のままらしい)。Zオーナーになる前はピンと来なかったどころか「ふーん」てな感じだったのだが、Zの歴史を知ったりするとガラリと印象が変わる。「なんか初代Zっぽい」とかそういうレベルだが、そんなことを感じられるようになる。若者の車離れと言われているが、ターゲットをある程度上の年齢層に絞るのであれば、中身はハイテクでも外見は懐古主義的なクルマのほうが受け入れられるんではないか。ルノー5はEVとして蘇ったみたいだけど、印象は別物かなあ。こじゃれてはいるけど乗りたいという欲は湧いてこない。

そして、何と言っても漫画『湾岸MIDNIGHT』。面白過ぎる!読み始めたら止まらない。悪魔のZ、ブラックバード、地獄のチューナー、レイナのR、イシダのテスタ・・・キャッチ―な呼び名と共に、時々ほろりと泣かせるところもあったりで。私もいつか呟いてみたいセリフがあちこちに・・・(実際、一般道でも「オールクリアーーッ!!」とか一人で叫んでいる笑)。そして、色々と学べる漫画でもある。ピロ足って何?アッセンって何?ブーストコントローラー!?知らなかったことが盛りだくさんで楽しい。
現時点では平本さんと32Rのエピソードがとても印象的で、ボロ泣きした。私が今、気になっている素敵な男性が整備士さんだからかもしれない。平本さんがチューンしたGT-Rは320km/hの最高速の一方で、朝の渋滞もダルくないんだそうだ。ここ一番でアクセルを抜くシーンと言い、人柄が表れていてホント泣けるエピソードだった。

ただ、これまで読み進めてきて、「悪魔のZ」の存在感はものすごいんだけど、オーナーで主人公でもあるアキオくんの存在感があまりにふわふわしており、現実感が乏しい。なので、周囲のエピソードのほうが濃くて楽しいのだと思う。つまり群像劇。最終巻まで読みたい。

クルマは工業製品で機械なのに、感情を持っているんじゃないかと思うことって確かにある。でもそれは、多分クルマをただの足とか移動手段としか考えてない人にはわからないんじゃないかな。ルーテシアの時は良くあった。「なんか今日スカしてない?」とか、「朝から気持ち良く元気だな〜」とか、「あれ、どうしたの?ワイパー動かないけど」とか。そういったこともEV化していくと、隙のないただの家電になっていくのだろうか・・・。


Zとはお付き合いが始まったばかりだからまだまだだけど、毎朝エンジン始動後に、メーターの針がスイープすると「おはよう」って話しかけている。私にとってはクルマに話しかけることはごく普通のことなんだけどな。

Zが挨拶してくれているみたいで大好きな仕掛け

私は体質的にお酒が飲めないのだが、もしお酒が飲める体であったら今頃生きていないかもしれない。それと同じで、もし若い頃にクルマブームに乗っかって、湾岸のレイナちゃんみたいに首都高をカッ飛んでいたら今頃生きていないかもしれない。いい歳になった今だからこそ落ち着いて愉しめる、というのもあるんだけれど、若い頃にこのような空気を味わってきた皆さんが羨ましくて仕方がないのだ。

楠みちはる『湾岸ミッドナイト』講談社

より
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6 Replies to “クルマのマナビ”

  1. トノサマカエルさん
    おー、下戸仲間!しかも、「もし飲めていたら廃人コース」っていうのも同じですね。
    若い頃に無理して飲んでいたのも同じです。今は一滴も飲みません。でも、トノサマカエルさん優しいですね。お友達をルーテシアでお送りするなんて!
    私は「飲み会」はお断りし、「食事会」なら行く、というスタンスを貫いています(飲みメインか食事メインかの違い)。それでもだいたい駅近なので、
    電車のほうが便利で楽なので電車が多いです。
    友達が美味しそうに飲んでいるのを見てるのは好きですけどね。

  2. Z32!大先輩ですね。きっと愛情深く乗っていらっしゃるのでしょう。新しいZも実車を早く見てみたいです。
    私のルーテシアセンサーは健在ですが(4に限る)、それに加えてZセンサーも備えつつあります。
    「ロングノーズ、ショートデッキ」(最近覚えた笑)のスタイルに反応するようになりました。
    クルマをパッと見た時、私は最初に色、次にボディラインをけっこう眺めていることに最近気づき。。。
    面で語る造形が良いのかもしれません。ルーテシアもそうですね!
    (ってここまでアウディはスルー)

  3. リーパーさん
    車ヒエラルキーは確実にありますね。でも結局はスマートな運転をする人はどんな車種でも運転上手いと思うし、その逆もしかり。
    路上では、ぶっちゃけ私はサーフボードを車道側に付けて走っている50ccの原付が一番イヤです。

    80年代から90年代の国産車ってヴァリエーション色々で個性も豊かで面白い時代だったのではないか、と推測します。
    スピード出すの私も怖いですよ!若い頃は二輪にも乗っていましたが、やっぱり若さゆえ、ってのがあったと思います。
    『湾岸ミッドナイト』の世界をやろうと思ったら迷いなくサーキット行きますです。

  4. DRAIVER A様は、なんとなく下戸かもしれないなあ、と思っていたら当りました。僕も酒は体質的に飲めません。人生をだいぶ損したかもしれないけれど、飲めたら、破産か廃人か、酷かったかもしれません。コロナ禍で、飲み会がなくなって、実はほっとしている人ってかなりいるように思います。一割くらい下戸だそうです。酒がダメだと、なんといっても飲酒運転ができません。若いときは付き合いで無理して飲んでいましたが、今は全く口にいれません。もっぱら、アッシー役を務めています。なので、飲み会はロードスターではなく、ルーテシアで行きます。

  5. アウディといえば「アウディ クワトロ」だと思います!典型的な80年代のハッチバックタイプの欧州車スタイルですがクーペだというカッコいい車です。詳しいことは知りません。笑 ディーラーに付き添いでお邪魔することが数回ありまして、現行車種は試乗などで触れましたが、「長距離を高速で快適に安全に移動するための手段」という印象でした。余裕がある人が選びたくなる気持ちは分かります。スポーツモデルはどエライ力の入れようで、スーパーカーのようなお値段のものもいくつもあって。自分には縁がないなぁっと。

    職場にはZ32を長く所有している同僚がいます。一度オールペンしたというボディですがもう傷みが見えます。それでもカッコよくて、特に横から見た姿が好きです。

  6. 車のマナーは大きい車や視点の高い車に乗ると自分が偉くなったような気になる人がいるようです。S3はそこまで大きい車では無いですが。
    ただ、目に見えない車ヒエラルキーが存在していてコペンと508では道路での扱いが異なると感じます。悲しい事ではありますけど。

    車歴史に関しては俺の同年代は日本車が元気なバブルの頃なので車好きな人が若い頃は多かったです。いつまでも好きかどうかはその後の車選びによると思いますが。歳を取ってから免許を取った知り合いや後輩はスピードを出すのが怖いみたいです。若い頃に無茶して覚えたスピード経験が無いからなのかなと思います。

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