叫んで歌って、少し泣く

カートよ永遠に

前回は首都高を巡る時に聴く音楽を書きましたが、今回はいつでもどこでもストレスが溜まって発散したい時や、新東名みたいな眠くなりそうな道路をひたすら走る時に聴きたい(歌いたい)歌です。

誰でもそんな歌があると思いますが、私のそんな「車内一人カラオケヒットベスト1」はこの歌です。

 

「クルマで巡らない美術館」でご紹介した原美術館にて開催されていたエリザベス・ペイトン展に、彼、カート・コバーンを描いたポートレイトがありました。もうこの時期からある種の影と言うか、繊細で不穏な空気を纏っているカート。

 

頭を振りながら泣ける稀有な歌

この歌は世界的ヒットを成し遂げたんですが、バンドが売れれば売れるほど彼の苦悩は深くなり最後はオーバードーズで27歳で自らの頭を撃ち抜きました。彼の奥さんコートニー・ラヴとの物語は有名です。

この歌は何と言ってもメロディ。ギターを弾ける人には是非弾いて欲しい印象的なイントロから惹き込まれますが、私はHello, hello, hello, how low?からのサビで最高に気分が高まります。歌詞はとっても解釈が難しいのですが、wikiによるとカートいわく「単なるゴミ」だそうです。物語性があるわけでもなく、ガラの悪い友達が集まってわーわー騒いでいるようなとりとめもない情景が目に浮かびます。

そんな「ゴミ」のような歌詞に美しいメロディ、テンションMAXになるサビで頭を振りながら歌い叫んでしまうのですが、どこかで心の薄ら暗い部分をきゅっと掴まれるような歌なので、いつも歌いながら泣きそうになる珍しい1曲でもあります。

私の大好きなTori Amosがピアノソロでカバーしていますが、これまた不穏で美しく、聴いていて辛くなるほどの出来。

ちなみにTeen Spiritとは制汗剤の名前だとか。日本で言うとエイトフォー?

次回は、歌詞にカート&コートニーが出てくる椎名林檎「ギブス」を書きたいと思います。4月になると聴きたくなる歌なんですよね。


 

Smells Like Teen Spirit
カテゴリ: ロック