ルノールーテシアというクルマに巡り合って以来、それまで1ミリも興味のなかったクルマに関してのあれこれを気にするようになりました。

特に、そのクルマの文化的歴史的背景などを知ることに喜びを感じるので、そういった記事があると読まずにはいられません。例えば最近ではこれ。

[blogcard url=”https://www.huffingtonpost.jp/2018/09/14/vw-beetle_a_23526788/”]

クルマ音痴の私でもさすがに知ってるビートル。
好きな映画にもたびたび登場していますし、一度見たら忘れられないスタイリング。ですが、さりとて興味があるかと言えばそうではなく。
この記事から知り得たことは3つ。

まずは、ヒトラーが産んだクルマであったこと。
へぇ〜、そうだったのか。
そして、ポルシェさんが設計したこと。
へぇ〜、中身はポルシェなのか(ちょっと違う笑)。
そう思って改めてこのクルマを見ると、少なくとも可愛いってイメージはなくなり、uniqueってイメージが代わりに出てきました。

週ごとに積立金を払い、満額に達したドイツ国民がワーゲンを受け取ることになっていた。33万6000人が申し込んだが、実際には1人も受け取れた人はいなかった。

このシステム、まさに良くも悪くも国民のクルマ。

3つ目の驚きは、日本では「ワーゲン占い」なるものが流行った、ということ。
黄色いビートルを見ると幸せになれるのか。私は黄色いルーテシアを見ても幸せになれますけどね。

このようにクルマが生まれる時ってストーリー、ドラマがあります。それは国産車でも同じでしょう。「このクルマはこのようにしてこの世に誕生した」類のお話は大好きなのですが、ネットで表に出る情報はスペックやら最新技術やらそんなことばかり。ベース車がすでにあって、それに改良などを加えて新しいクルマとして誕生させる、ということではなく、ゼロから生み出すことのほうに関心があります。一度創業者伝記をひと通り読んでみたいですね。

結局「造るのは人間」という大前提があるので、そこにとても惹かれるのです。人間のどのような思い、情熱でそのクルマは誕生したのか。そして、クリエイションやテクノロジーだけではなく当時の時代的背景や国民感情が色濃く反映されているのがクルマだからだと思うのです。それは現代でも同じですよね。日本人の大多数の国民感情は「燃費ファースト」のような印象を受けますが。

そしてクルマの終焉。
例えば私の愛車ルーテシア4 ZEN 0.9MT 前期版はすでに新車販売はしておりません。後期モデルに引き継がれてはいますが、それでもけっこう寂しいのに、クルマ自体がもう造られない、となった時は悲しい気持ちになると思います。愛着のあるクルマなら特に。

これまで数々のクルマを乗り継がれてきた皆さんは慣れっこかもしれませんが、私の目の黒いうちはルーテシア、クリオを絶やさないで!と切に願います。
でもまったく別物みたいなクルマになっちゃったら、それも残念。メガーヌがまさにそうですよね。4になってルックスがかなり後退したと私は個人的に感じました。

ビートルファンの方には残念なニュースだとお察し致します。

 

「終焉するクルマたち」に2件のコメントがあります
  1. きっとマニアの本棚に常備されているであろう「午前零時の自動車評論」という本がありまして。スペックや最新技術はもちろん筆者は調べますし書かれているのですが、メーカーが言わないこと、それこそストーリーのようなものを読み解いていく様が書かれています。よく出てくる話はシートとステアリングのセンターが揃っているかオフセットになっているか。ドライバーに対してペダルの配置はどのようになっているか。それらを筆者は読み解いていきます。そこにはストーリーのようなものが存在しています。そのストーリーのようなものを探っていくと行き着く先には消費者のニーズと設計上の都合双方の妥協点と落としどころが見えてます。「当時の時代的背景や国民感情」を反映し分野の違った専門家が考えに考えて落としどころで製品化されたものが世に出て来ている。どんな車もそうなんだ。それが分かるとまた見え方が変わってくるのかな、と思います。御託を並べられるほど私は知識ありませんが。笑

    1. マニアの本棚(笑)。私も他の分野ですがわかります。
      クルマはあらゆる要素を含んでいるので、興味があるポイントも人それぞれですよね。だから、自動車談義は楽しいのだと思います。
      特にマニアな皆さんとの談義は得られるものがたくさんあり、へーそうだったのか!の連続です。
      でも、とっさに言葉が思い浮かばない用語も多くて(例:せんばん=旋盤とか)これまで技術系の人が近くにいなかったので時々見失います笑。
      クルマに関する書籍も星の数ほど出ていますが、シロウトにもわかりやすくドラマが綴られている本は読んでみたいです。ネットの記事ではなく。
      特に美しいクルマに関しては興味がありますね。

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