クルマで巡らないブリュッセル日帰り

パリの美術館その他については記すことが多すぎて・・・なかなか進まないので、先に簡単なブリュッセルの記録を記しておこう。

マグリット美術館をメインとして、ベルギーはブリュッセルに日帰りで行くことに。

 

雨がぼそぼそと降る朝、私はパリ・北駅前のカフェで朝ご飯を食べていた。
帰国した今思うことは、このカフェのクロックマダムに、今回のパリ旅のベストフード大賞をあげたい、ということだ。素材が違うとこんなに美味しさも違うのか、と改めて感じ入った。私はグルマンでもないし食事にこだわりはないほうなのだが、パリのカフェ飯にハズレはなかった、高いけどね。

日本では朝食を食べない私でも、朝からガツガツ

 

北駅から赤い列車、タリスに乗ってブリュッセルまで「世界の車窓」から。
欧州で列車に乗るのはスイス以来。EU内で「地上の国境またぎ」も初めてだ。ベルギーも初めて。初めてなことは興奮する。楽しみで仕方がない。

ただ、結論から言うとブリュッセルは初見としては気に入らなかった。
マグリット美術館と蚤の市は想像以上にエキサイティングだったが、街を歩いてもまったく楽しくなく。パリから来たのがいけないのだと思った。日本からまっすぐブリュッセルへ来れば、また印象が違ったのかもしれない。

旅愁を感じずにはいられない欧州の終着駅の雰囲気が好き。

パリ、北駅。天井が高いってことは意外と大事な要素だと思う

タリス号は一目見てそれとわかる、深い赤。うーん私っぽい。
(帰りの車両はちと古くてほとんど茶色っぽかったけれど)

 

一等車の中はこんな風。赤いって素晴らしい!!!

後ろが進行方向ってこと以外は、快適この上ない

 

パリを抜けると、ずっと同じ風景が続く。
畑、丘、電線、鉄塔の繰り返しだ。どこで国境を越えたのかよくわからないが、後でスマホを見るとvodafoneから「ベルギーに入りました」というショートメッセージが届いていた。

およそ90分でブリュッセル南駅に到着。
ダイレクションのサインが非常にわかりやすい。ここから地下鉄に乗って中央部まで行く。チケット自販機はタッチパネルかと思いきや、ダイヤルで操作するタイプのもので楽しい。日本では見たことがない。

雰囲気としてはドイツ寄りだと感じた

 

本当は王立美術館も訪れようと思ったが、前日にルーヴル美術館で王様コレクションを嫌というほど見たせいで、やや古典的な絵に疲れていたこともあり、ここはまっすぐシュールな絵を見に行くことにした。

マグリット美術館。

館内は暗いので、作品がよく見える

 

ルネ・マグリットの作品を堪能する。

Le retour 1940

Returnというタイトル。あまりタイトルと作品の関連性を考えて欲しくない、とマグリットは語っていたというが、ついつい考えてしまう。この絵は皆さんもご存知なのではないか。

 

The dominion of light 1954

美しいけれど、何か圧倒的に違和感が・・・この絵がプリントされているエコバッグを衝動買いしてきた。

 

La moisson 1943

直訳すると「収穫」という作品。
鮮やかな色で着彩されたヌードというのをあまり見ないので、目を引いた。マグリットのヌードはエロ度がゼロである。生々しくないからかもしれない。人間というより人工的なアイテムのひとつ、という印象さえある。でも、そこがいい。あれこれ想像出来るから。

観たかった「接吻」は展示がなく、ちょっと残念だったが仕方ない。

シュールレアリスムの作品はグッズになるととてもお洒落なので、ショップでマグカップだの皿だの缶入り菓子だのバッグだのを買って散財。

次に蚤の市を目指す。かなり距離を歩いたが、途中、花のせいか日本っぽい雰囲気だったり。

このトゥインゴは8年前のパリでもよく見かけた

 

蚤の市は青空市で、ガラクタがとても多く、「ある人にとってはゴミでも、ある人にとっては宝物」ということを体感出来る。
アフリカの呪われそうなお面などが多かったが、私はこちらのお人形をゲット。

あなたに似ている、と言われたら、ねぇ

 

絵などの作品も多数あったが、私の日本画もここなら2枚1ユーロくらいで売れるかも?

パリのクリニャンクールより10倍面白かった

 

その後、世界遺産グランプリュスという広場でお茶タイム。確かに世界遺産のオーラはあり、重厚だ。ただ華がない。圧倒的に華がない!!そこが気に入らなかった理由かもしれない。

何の感動もなく・・・

ブリュッセルに来たことのある人が「クリスマスマーケットの時期だといいですよ」とレコメンドしてくれたが、そういうの余計興味ないんだよね。いいものは時期を選ばずいいのだ。いつ行ってもいいものは、いい。

その後、小町通りのような通りを人をかき分けて歩き、ワッフル屋に行きがてら、頼まれ物のチョコレート屋に寄る。世界中、観光地の商店街というのは似た雰囲気なのだな、と感じる。
チョコ屋のおばさんたちが陽気で、「ジャポーン?カワイイ?アリガト!!」と笑顔で対応してくれた。店の前のしょんべん小僧は着替え中だった。

帰りは南駅まで戻り、タリス号のラウンジでゆっくりひと休み。
何でも揃っており、とても居心地が良かったが、駅から妙に離れているのが不便だ。ここでお土産を梱包するための新聞紙を何冊かいただいてきた。

のんびりし過ぎて乗り遅れそうになった

 

DB、ドイツ鉄道のICE。これ乗るとドイツまで足を延ばせる

 

帰りは夕食付だったが、これが今回の旅の中でワーストワンのお食事。
塩の味しかしないというのは、一体どういうものなのか。このメニューで一番美味なのはオランジーナ。

このお食事、すべてのアイテムが冷えっ冷えなのだった・・・

 

帰りもvodafoneが「フランスに入りました」と教えてくれる。ちなみに今回使用したのはアイルランドのSIMだ。

パリに戻ると、心底ほっとした。
マグリットの作品をじっくり堪能出来たので、行って良かったとは思っているが、私にとって再訪するほど魅力ある街ではなく。ただ物価は恐ろしく安い。
パリではカフェオレだけで5ユーロくらいするが、ベルギーではそれにビールを1杯つけても同じ値段。多分、パリが高いのだろう。

でも、国境が地続きっていいな、楽しいな、と思った。ゆえに古くから侵略戦争の歴史が繰り返されて来たわけで、現在も移民問題があるわけなのだが、日本では味わえないことのひとつだ。EUになって通貨の両替も必要なくなったし。

日帰りではあったが、ベルギーを訪れることによってパリの良さを改めて実感したので良かった。