助手席からの暴力にNO

SNSに流れてきた動画。だからSNSは好きになれない。
必要な情報だけを見たくとも、どこからともなく不快な情報も紛れ込んでくるから。例えばこんなやつ。

 

 

 

私はカックンブレーキ以前に、ギアチェンジした時に助手席の人の頭が揺れますけどね・・・

さて、この動画、どうにも気に入らない。不愉快過ぎて後半の技術アピールは頭に入ってきませんでした。

「女性が助手席」ということは日本のクルマ社会の広告において最早基本なので今更文句を言う気にもなりませんが、やはり単純に「カックンブレーキ=ビンタに値する」というくだらない暴力描写が不愉快なんだと思います。歪んだ女尊男卑を感じます。この表現で男女逆ならさらに大問題になりそうですけど、このままでもじゅうぶんに不愉快です。ある種のコメディを狙ったのかもしれませんが、私は少しも微笑ましい気分にはなりませんでした。

最先端?の技術をアピールするのに、なぜこんな歪んだ表現にしてしまったのか。

クルマの運転って、個人個人でみんな違いますよね。だから、例えば「運転が上手い」とかっていう基準は当然1人1人違って当然だと思います。要するに曖昧だし、そんな基準あってないようなもの、だと思うのです。「心地いいかどうか」ということで判断しても、「颯爽と速く走ること」が心地いい人もいれば、「なるべく変化を少なくして走ること」が心地いいという人だっています。私個人は船みたいな乗り心地のクルマより、ゴツゴツ地面を這うような乗り心地が心地良いと感じますし。はっきり言って人それぞれ。

ブレーキングがカックンだったからと言って隣の女性にビンタされる男性たちっていうその設定だけでもう終わってます。私はカックンブレーキより、ジリジリ族のほうが嫌いですけどね。
自分が助手席の場合を考えてみても、もちろんビンタなんかしませんし、そもそも信頼出来る人の横にしか乗りませんから理解出来ないシチュエーションです。強いて言えば、カックンブレーキよりブレーキのタイミングのほうが私は気になるかもしれませんが、現在は私より格段に運転技術の優れた先輩方しか周りにいないので、気を揉むことはほとんど無いです。

では、自分が運転の場合はどうか。
私は基本的に「クルマに関して信頼出来る人」以外から、横から口を出されるのが苦手。たまにどうでもいい知人とか乗せた時に、助手席から「あっちの道のほうが早いですよ」とか「今、左からクルマ来てますよ」とかそういうことを言われるのが本当に嫌なんです。なので、実際にこのCMのようなことが起こったら、つまりいきなりビンタ食らったりしたら(笑)即、自分のクルマから追い出します。クルマだけじゃなく、自分の人生からも追い出します。だから、私が自分から「隣にどうぞ」と声を掛ける人は、何を言ってもらっても大丈夫な100%信頼している人か、「わかっている」家族・親友レベルのみです。例外は極力作らないようにしています。

もう少しセンスいいプロモーションを制作して欲しい・・・日本を代表する企業のひとつなのですから。

 

最後に、とってもキュートなCMを口直しにどうぞ。

 

 

「助手席からの暴力にNO」に4件のコメントがあります
  1. カックンブレーキでビンタなら、ワタシの車で荒れた道を走ったらボコボコにされるな・・・笑

    こういうCMって、外注なんだろうけど、本当にシステムの仕組みわかって作っているのか疑問。
    ワンペダルシステムって、確かに車両停止までブレーキ踏まずにいけるのでスムーズに止まれるけど、それもゆっくりペダルを戻していったときの話。
    パッとアクセル放すとやっぱり止まるときは「カックン」とちょっとですがなります。

    今後どんどん改良されるのでしょうが、やっぱり最後はドライバー次第だよね。

    1. せんせい、こんばんは!
      それこそトランクINされるかも?笑 いいじゃないですかボコボコ上等!
      私ならきゃあきゃあ言って面白がりそうですが、それだと逆に運転席からビンタ飛んできそう・・・

      いかにも広告代理店が主導権を握っていそうな内容。クルマの専門家でもあるせんせいのご意見、勉強になります。
      「ゆっくりペダルを戻す」って想像しただけで足がつりそうなんですけど、試乗してみるぶんには面白いかも。
      ワンペダルだとアクセルブレーキの「踏み間違い」から起こる事故も減るのかなぁ?
      どちらにせよカックンはドライバー次第、ドライバーの意識次第なんでしょうね(だからこそビンタ演出になったのかもしれないけどやり過ぎ)。

      私自身の苦肉の策は最後に少し力を抜くことで「カックン」じゃなくて「クン」ぐらいになるよう心がけてはいますが、
      その前にシフトチェンジがカックンどころじゃないので偉そうなことは言えません。

  2. 下手なブレーキングのせいで助手席の彼女が飲み物こぼして折角のデート用の服が台無し、で運転席の彼氏が睨まれる、くらいならOKでしょうか。もしくは彼氏がトランクに詰め込まれ・・・という椎名林檎さん風な展開か。

    しかしこれ、アクセルペダルを放した時の減速率が大きいたけでドライバーが停めたい位置に勝手に止まるという自動運転的な仕組みではないですよね。もちろんブレーキペダルを踏んでドライバーの任意の位置に止まるわけで。やっぱり下手っぴはいつまでもアクセルを踏み続けて早めの減速をせず余裕のないブレーキングでカックンするんじゃないかと。普通のガソリンエンジン車でエンジンブレーキが弱くても早めの減速をすればカックンせずに済むでしょうし。

    母からすると私の運転はカックンブレーキじゃないから上手いのだそうです。父はカックンブレーキだからあまり上手くないのだそう。笑 こんなふうに上手い下手の基準とする人も居るようです。私としては「スーパー耐久に出場できる」くらいの腕があれば「上手い」と言えるのかな、なんて思っているので自分の運転なんて地べたに落っこちてる程度の評価です。

    1. ビンタなんて中途半端な展開にせず、潔く「彼氏をトランクIN」までやって欲しかったですね(笑)。

      信号が赤になる時の減速タイミングはよほど初心者じゃない限り一番読みやすいと思うんですよね。私は歩行者の信号をまず見るようにしているのですが、それは通勤で毎日通る国道は信号無視をしょっちゅう捕獲しているからです。黄色突っ切りでも捕まります。なのでおのずと減速のタイミングも身については来るのですが(エンジンブレーキという秘技?もありますし)、飛び跳ねるように止まるクルマも少なくないです。それをメカ的な技術力でカバーしようって言っても操作するのはまだ人間ですものね。

      お母様からすれば私など減速加速のたびに揺れまくるので不合格かな(笑)。テクニック的なことは置いておくとすれば、やはり一般公道でスムーズな運転をしている人は上手だと思います。それは普通車でもトラックでも何でも同様。要は「流れに上手く乗っている」感じでしょうか。そうじゃないクルマは・・・だいたい外見で想像つきますけどね。

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