以前このカテゴリでも取り上げたフランス映画「男と女」。
ダバダバダ、のメロディでお馴染みです。ちなみに日本公開当時リアルタイムで観た母親は「あんな陳腐な映画!」と吐き捨ててましたが、私は大大大好きです。あの映画を撮ったクロード・ルルーシュ監督が、こんなショートフィルムを撮っていたと教えてくれたのはいつもお世話になっているFuguさん。
ランデヴー
私は叫びたい。
最高だ!!!
まずルートが最高。早朝と思われるパリ市内を上手に巡っています。凱旋門、コンコルド広場、ルーヴル美術館、ガルニエ宮などメジャーなスポットがさりげなく登場。最後はモンマルトルの坂道を駆け上がり、サクレ・クールで恋人と待ち合わせ。観ている私たちも一緒にパリ市内を走っている気になれます。
そして演出が最高。一発長回しだと思うんですけど、ひたすら運転席からの前方を撮影しているだけでこんなにカッコいいのは、やはりパリという街と視線の低さでしょうか。音もリアルです。ギアチェンジの音がたまらない。
極め付けはラストシーン。私もこんな風に迎えに来て欲しいぃぃぃ!!白馬に乗った王子様は要らないけど、鉄の馬に乗ったこんな王子様は欲しい。エンジンを切った後の静けさがまた痺れます。
色々な意味ですごい映画なのでしょうけれど、そんなことは一切考えずにひたすらこの映像の中へ入る。同じ地球上ではこんなことも起こりうるのだ、というわけのわからない感動すら覚える始末。パリ市内は実際に自分では運転する勇気はないけれど。
これまで観た四輪動画(映画やレース動画も含む)の中で、私のベストワンです。セリフなんて要らないんです。風景とクルマが奏でる音だけで。
ちなみにこの映画のゴールであるサクレ・クール寺院からのパリの眺めはこんな感じです。黒い高層ビルはトゥール・モンパルナス。ちょっと唐突過ぎますよね笑。
この通り高いところに建っているので、パリのどこからでも白い3つの屋根が見えるランドマーク。私もパリ歩きの時は、サクレ・クールが見えるほうが北!というアバウトな方向感覚で問題ありませんでした。
やっぱりクルマは男女の恋の道具としては最高だなぁ、と、普段まったく感じないようなことまでこの映画で感じてしまうのでした。